Wednesday, June 24, 2020

英EU交渉、ボールは英側に 年内合意なお可能=バルニエ交渉官 - ロイターニュース - 国際 - 朝日新聞社

 [ワルシャワ/ブリュッセル 24日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱後の将来関係を巡りEU側の交渉を担うバルニエ首席交渉官は24日、英国は合意を望む「明確なシグナル」を送る必要があるとし、「ボールは英国側にある」と述べた。その上で、年内の合意は依然として可能だとの見方を示した。

 バルニエ氏はオンラインセミナーで、これまでの協議でEU側が提示した政府補助金や漁業に関する暫定的な打開案を英国は今のところ取り合っていないと指摘。「ボールは英国側にある」とした上で、「合意は依然可能だと考えている」と述べた。

 また、外交・防衛政策について協議することを英国が拒否しているのは「遺憾」としながら、漁業や政府補助金に関する公正さの確保についてEUは「柔軟性の余地」を探る用意があると述べた。

 公正な競争環境の問題に関して英国にどこまで歩み寄るかとの質問に対しては「漁業や統治の問題と同様に、EUの交渉指令を尊重しながら着地点を探る用意がある」と答えた。

 公正な競争環境に関する規定は最大の争点の1つとなっている。

 バルニエ氏は、今年末で終わる移行期間内に将来関係を巡る合意をEU加盟27カ国が批准するためには10月までに草案をまとめる必要があるとし、そこが「正念場」になるとの見方を示した。

 仮に交渉が決裂し、双方の貿易に関税や数量規制が適用されることになれば、英国により深刻な影響が及ぶため、EUは合意のためにどのような犠牲でも払うわけではないと強調。

 「公正な競争環境を売り渡すことなはい。これはEUの貿易モデルの中核部分であり、英経済の利益のために妥協することはない」と述べた。

 バルニエ氏はまた、英国はEU単一市場へのアクセスを得る代わりに公正な競争環境の確保に合意することを拒否する一方、金融サービスや電力市場の分野では緊密な関係を維持することを求めているとも指摘した。

 将来関係を巡る交渉では、英国が範囲を限定した合意を望んでいるのに対し、EUは運輸や漁業、安全保障なども含む幅広い連携を求めている。

 双方は交渉を加速させることで合意しており、協議は7月末まで毎週実施、その後夏休みをはさんで8月17日に再開する予定だ。

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June 25, 2020 at 09:41AM
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