ジャパニーズドリーム打線を組める! 3月のWBCに挑む侍ジャパン栗山英樹監督(61)が5日、レッドソックス吉田正尚外野手(29)の代表招集を明言した。「正尚の、日本のファンの皆さん、日の丸への思いを感じた。本当に迷惑をかけないのか確認させてもらった上で、出場してもらう。大変な挑戦になるけど、そういう決断を本人ともさせてもらった」と感謝をにじませた。メジャー移籍1年目の選手は、新しい環境への適応優先が一般的。シーズン開幕前のWBC出場は異例だが、吉田本人が契約成立後も出場を希望し、球団も容認に至った。

当然、吉田は最有力の代表候補だった。ただ、メジャーに移籍することが決まった時点で、栗山監督は「正尚のために選んじゃいけない」と覚悟を決めた。出場希望を聞いても慎重だったが、本人と話し合い「ボストンで大活躍すること。日の丸を付けて野球を示すこと。お世話になったファンに恩返しすること。いろんなことを含めて、彼の魂があった。もう力を借りるしかない」と受け止めた。

合流時期は未定だが「なるべく早めにと、お願いはしてます」。米国ラウンドのみではなく、3月9日からの1次ラウンド、さらに、その前の強化試合から出場してもらいたいところだ。日本屈指のクラッチヒッターが加わることで、攻撃の幅は広がりと厚みを増す。本気の米国を相手に、夢の打線で世界一へ-。日本ハムの新球場エスコンフィールド北海道の竣工(しゅんこう)式に参加後、指揮官は熱い思いを募らせた。【古川真弥】