Thursday, October 29, 2020

【ホームズ】頭金なしで4,000万円の住宅ローンは組める? 無理なく返済できる借入額や頭金の適正額について解説 | 住まいのお役立ち情報 - LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

住まいを購入するときには自己資金から頭金を出し、残りを住宅ローンで支払うケースが一般的です。

頭金が多ければ多いほど住宅ローンで借り入れる金額が少なくなり、毎月の支払いの負担も減ります。ただ、実際にはあまり貯金がなく、頭金を用意できないという人もいるでしょう。

今回は頭金なしで4,000万円の住宅ローンを借りると仮定して、そうしたローンの組み方は現実的に可能なのかをシミュレーションしてみます。また、完済するためのポイントなども解説します。

住宅ローン

住宅ローンは一般的に、年収の5~6倍程度がローン借入額の目安とされています。そこから逆算すると4,000万円の住宅ローンを借りるには年収が670万円程度は必要と考えられます。

また、金融機関によっては年収の8倍程度まで貸してくれるところもあるようなので、単純に考えると4,000万円の住宅ローンなら、年収500万円程度が最低ラインになります。ただし、金融機関によって融資額の決め方は異なります。

注意すべき点としては、年収におけるローン返済の割合が大きくなると家計の負担になり、生活費に影響を及ぼしかねないことです。適正な借入額を考えるときに重要なのは「いくらまでなら借りられるか」よりも、「いくらなら無理なく返済できるか」です。

安全策を取るなら年収の25%程度までをローン返済に充てるのが良いとされています。たとえば、年収を500万円とするなら、年額は125万円程度、月額10万円程度までの支払いが妥当ということになります。もちろんこれは借入時の年齢や返済期間などによっても変わってきます。

住宅ローンの頭金

住宅ローンにおける頭金とは、借り入れをする前に預貯金など自己資金の中から払うお金のことです。

頭金がなくてもローンを組むことは可能ですが、頭金を多く用意できれば借入額を減らすことができ、毎月のローン返済額を抑えることにもつながります。また、頭金があるかないかによって、借り入れの金利が変わる場合もあります。

国土交通省の「平成30年度 住宅市場動向調査報告書」によると、一次取得者(初めて住宅を購入する人)の住宅購入資金における自己資金の比率は、以下のような平均となっています。

  • 注文住宅…24.6%
  • 分譲一戸建て住宅…18.3%
  • 分譲マンション…27.5%
  • 中古一戸建て住宅…33.8%
  • 中古マンション…30.6%

つまり、購入金額の20〜30%程度は自己資金を用意するのが一般的だといえます。

それでは、住宅ローンを組んで4,000万円の住宅を購入する場合、頭金のあり・なしによって返済額はどのように変わるのでしょうか。

実際の返済額は金融機関によっても、融資の条件によっても異なりますが、今回は「LIFULL HOME’S」の住宅ローンシミュレーターを使って試算してみましょう。

毎月の支払額をシミュレーションしたい人はこちら

どちらも購入する物件の価格は4,000万、年収はその6分の1程度の670万円に設定しました。

借入時の年齢は30歳で、65歳までに完済することを目指して返済期間は35年間としています。また頭金ありの場合、頭金は購入金額の30%程度の1,200万円としました。

以上の条件で試算した結果が下記になります。

《頭金なしの場合》

購入物件の価格:4,000万円

前年度の世帯年収 :670万円

自己資金(頭金):0円

年齢:30歳

返済期間:35年間

返済金利:全期間固定2.3%で試算

毎月支払額=13万8,746円

ローン返済総額=5,827万3,427円

《頭金ありの場合》

購入物件の価格:4,000万円

前年度の世帯年収:670万円

自己資金(頭金):1,200万円

年齢:30歳

返済期間:35年間

返済金利:全期間固定2.3%で試算

毎月支払額=9万7,122円

ローン返済総額=4,079万1,399円

このように、毎月支払額で比べると、4万円程度の差が出てきます。さらに、頭金が少ないと、物件が値下がりしたときのリスクが大きくなるケースも考えられます。

なぜなら、借入額が多ければローンの残高がなかなか減らないので、もしその物件を売りたいということになったときに、物件の市場価格がローン残高を大きく下回ってしまって売りにくくなるという可能性があるからです。

一方で「頭金を貯めてから買おう」と思って何年も購入を見送っていると、その間に希望の物件がなくなってしまったり、金利が上がってしまったりすることも考えられます。

そのため、一概に「頭金をたくさん用意したほうがいい」とは言い切れない面もあり、家計の状況やライフプランなどを考慮したうえで検討することが大切です。

住宅ローンの完済ポイント

これまでお伝えしてきたように、頭金なしで4,000万円の住宅ローンを借りるのにはリスクがあります。完済するためには以下のようなポイントも押さえておきましょう

ローンの返済は基本的には毎月固定の金額を支払うものですが、お金に余裕ができたら繰り上げ返済を考えましょう。繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別にまとまった金額を支払うこと。総支払額が少なくなり、支払期間も短縮できます。

金利はその時々で変化します。たとえば、同じ「10年固定プラン」であっても金融機関によって金利が異なるため、少しでも金利の低いタイプのローンを選ぶことが返済の負担を減らすコツです。

住宅ローン減税は、住宅を取得する人の負担軽減を図るための制度です。毎年末の住宅ローン残高または住宅の取得対価のうちいずれか少ないほうの金額の1%が10年間(一定の条件を満たせば13年間)にわたり所得税の額から控除されます。

4,000万円の住宅ローンを組むためにはある程度の収入や自己資金などが必要になります。頭金があまり用意できない場合は、繰り上げ返済なども活用しつつ無理のない返済プランを立てましょう。

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October 30, 2020 at 10:36AM
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