[パリ 12日 ロイター] - 米IT大手グーグルがフランスメディアで構成する「一般報道同盟(APIG)」に対し、記事使用料などとして3年間に計7600万ドルを支払うことで合意したことが、ロイターが確認した資料で分かった。ただオンラインメディアの業界団体は、内容が不公平だと憤っている。
ロイターが確認した2件の資料は、グーグルが121の全国・地方の各報道機関と記事使用で合意後、同報道機関で構成するAPIGに年間2200万ドルを支払う準備があることを明記した合意文書が含まれている。
2件目の資料は和解合意文書で、グーグルが1000万ドルをAPIGに支払い、現在・今後予定されている全ての記事使用をめぐる訴訟を3年の期間にわたって止めるものだ。
グーグルはコメントを控えた。グーグルとAPIGは先月、合意に達したと明らかにしたが、金銭面の条件は明らかにしていなかった。
オンラインメディア業界団体は今週、「これらの不透明な合意はすべての報道機関の公平な扱いを保証しない。計算方式が公にされていないからだ」と批判。
また、APIGがグーグルとの交渉で共闘を提案しなかったことを残念に思うと述べ、「グーグルはわれわれの分断を利用し、自社の利益を促した」と付け加えた。APIGのコメントは得られていない。
合意した記事使用料2200万ドルはAPIG構成メンバーで分け合うが、各報道機関はグーグルと個別に記事使用での合意を結ぶ義務がある。
資料によると、記事使用料はルモンドが130万ドル、ある地方紙は1万3731ドルと幅広く、どのように割り当てが計算されたのか明示されていない。 また、合意では、APIGメンバーはグーグルの新サービス「ニュースショーケース」を使い、記事を提供することになっている。
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