Thursday, February 11, 2021

インドと中国、係争地から部隊撤退へ 協議で合意 - BBCニュース

Indian troops near border with China

インドと中国は、領有権を争うヒマラヤ地方の国境地帯から、双方の軍部隊を撤退させる。昨年6月の衝突で多数の死傷者が出て以来、関係が悪化していた核保有国の両国が、緊張緩和に向けて動いたとみられる。

インドのラージナート・シン国防相は11日の議会で、昨年9月から軍と外交のチャンネルを使い、中国と連絡を取り合ってきたと説明。

両国軍の司令官らによる会合を9回重ね、「パンゴン湖の北岸と南岸から部隊を撤退させることで合意に達した」と述べた。

一方、中国は国防省の呉謙報道官が10日、パンゴン湖からの「同時期の組織的な撤退」が始まったと発表。中国とインドの軍司令官レベルの協議で形成された合意に沿ったものだと説明した。

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インドと中国は、係争地ラダックにある氷河湖のパンゴン湖の南北でにらみ合いを続けてきた。

The Pangong Tso Lake

「中国が不法占拠」とインド国防省

インドのシン国防相は議会で、中国が国境地帯ラダックに「大規模部隊を配置」し、インド領3万8000平方キロを不法占拠していたと述べた。

実効支配線(LAC)と呼ばれる、全長3440キロに及ぶ事実上の国境は、境界があいまいだ。川や湖、山頂付近の雪などが、境界の確定を難しくしている。世界最大規模の中国、インド両軍は、至る所で遭遇している。

Disputed China-India border map
Presentational white space

昨年6月の衝突では、銃ではなくこん棒などが武器として使われ、1975年で初となる死者が出た。インドは同国軍の兵士20人が死亡したと発表。中国軍にも死者が出たとの報道が出たが、中国政府はコメントを出していない。

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