バレンシアはすでにバリャドリードと、ブラジル人FWマルコス・アンドレを5年契約、移籍金約800万ユーロ(約10億4000万円)で獲得することで基本合意しており、サプライズがない限り、今季の加入が決定的となっている。

しかし、正式に契約を結ぶためにはEU圏外枠および資金面の問題があり、契約延長の意思のない韓国代表MF李康仁(イ・ガンイン=20)を売却する必要があると、スペイン紙アスが23日に報じている。

李康仁は今年1月、来年6月30日で切れる契約を延長しない旨を伝えたため、バレンシアから今夏中に移籍先を探すように伝えられていた。だが、最近届いた4つのオファーに納得できず全てを拒否しており、さらには今季残留し、来夏無料で退団することも考えているという。

このことについて同紙は「李康仁が去るまでバレンシアは手足が縛られた状態」と表現。このまま李康仁が移籍を拒否し続けた場合、バレンシアはマルコス・アンドレの獲得資金を得ることができず、スペインリーグにも選手登録できないため、「李康仁がマルコス・アンドレとの契約をブロックしている」と伝えている。

今夏の移籍市場終了まで約1週間。先日、トレード要員にするとの報道も出ていたが、バレンシアと李康仁の話し合いが今後、激化することになりそうだ。

(高橋智行通信員)