【カイロ＝蜘手美鶴】六月から中断しているイラン核合意の再建協議について、イラン高官は二十一日、数週間で再開するとの見通しを明らかにした。ライシ大統領も同日、国連総会の一般討論演説で、協議再開に前向きな姿勢を示し、膠着（こうちゃく）していた協議が近く動きだす可能性がある。ＡＦＰ通信などが伝えた。
国営イラン通信などによると、外務省のハティブザデ報道官は「どんな協議にも事前準備は必要だ。協議は数週間で再開するだろう」と述べ、八月に発足した新政権下での協議再開を示唆。ライシ師もビデオ演説で「米制裁解除をもたらす有益な協議（の再開）を検討している」と述べた。
イランがウラン濃縮などを進める中、核合意当事国からは協議の早期再開を求める声が強く、ドイツのマース外相は同日、報道陣に「イランを二、三カ月も待つつもりはない。急がなければならない」と強調。欧州連合（ＥＵ）のボレル外交安全保障上級代表も、国連でイランのアブドラヒアン外相と会談し、再開を呼びかけるとしている。
協議は四月から始まり、英独仏中ロとＥＵが仲介し、米国とイランの間接協議が続いていた。米国は制裁解除の条件として、イランに弾道ミサイル...
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