Thursday, November 4, 2021

COP26の合意実行なら、気温上昇2度未満の達成も視野に…各国際機関が分析 - 読売新聞オンライン

 【グラスゴー(英北部)=江村泰山】英グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、各国が合意した温暖化対策が実行されれば、国際的枠組み「パリ協定」の目標に近づくとした分析結果を各国際機関が公表した。パリ協定は今世紀末までの世界の平均気温の上昇幅(産業革命前比)について2度を大きく下回り、1・5度に近づける目標を掲げており、交渉の進展が評価された形だ。

 国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長は4日、今世紀末までの上昇幅が1・8度になったとするIEAの暫定的な分析結果を、「大ニュース」としてツイッターに投稿した。ただ、努力目標である1・5度には届いておらず、「もっと(努力が)必要だ」とのコメントも加えた。正式な分析結果は近く公表される。

 一方、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に加わる科学者らでつくる調査機関「クライメート・リソース」は4日までに、上昇幅が1・9度になるとする分析結果を公表。パリ協定で「2度を大きく下回る」とした長期目標に近づいたことから、「歴史的瞬間だ」と評した。

 クライメート・リソースは、COP26開幕前の10月中旬の推計で上昇幅を2・2度と分析していたが、温室効果ガスの排出量世界3位のインドが2070年に「実質ゼロ」とする意向を表明したことなどから、結果を見直した。ただし、現在の合意だけでは30年頃に上昇幅が1・5度に達してしまうとして「道のりは遠い」とも指摘した。

 COP26では、温室効果ガスの一種「メタン」の排出量を30年までに20年比で30%削減する取り組みへの参加国が100を超えるなど、1~2日の首脳級会合を中心に排出削減につながる合意が得られている。

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