●時計のサブスクサービスを賢く使う秘訣とは
近年では、月額または年単位で商品やサービスを利用することができる「サブスクリプション（サブスク）」サービスがビジネスモデルとして一般的になりつつあります。
例えば、「ネットフリックス」や「アマゾンプライム」といった動画配信サービスには、日本人の約30%が加入しているといわれています。
ほかにも、洋服や家具、アクセサリーなど、さまざまなジャンルのサブスクが登場しており、その種類は多岐にわたりますが、ビジネスシーンやファッション分野で活躍する腕時計をレンタルし、月額制で使用するサービスも存在するようです。
腕時計といえば、「奮発して購入した一本を大事に使う」というイメージもありますが、腕時計のサブスクとは具体的にどのようなサービスになるのでしょうか。
時計のサブスクサービス「カリトケ」を運営する、ななせ株式会社・事業本部長の小川氏は、次のように話します。
「月額制で腕時計をレンタルすることが可能で、気になったものがあれば、そのまま買い取ることもできるサービスです。日常使いで発生するような軽微な傷であれば、お客様が負担する必要はなく、月額料金内で保証されています。
しかし、うっかり落としてしまって盤面に傷がついたり、リューズが外れてしまったりした場合は、修理代金をご負担いただくことになります。
ただ、月額料金に追加して約1000円のオプションをつけていれば、外形に傷がついたとしても、一定の負担金額で済むような保険も用意してあります」
カリトケでは、ロレックスやカルティエ、オメガといった高級腕時計を中心とした1300種類以上から、好みの腕時計をレンタルすることができるそうです。
それでは、実際どのようなユーザーがカリトケを利用するのでしょうか。前出の担当者は次のように話します。
「腕時計のサブスクを利用するユーザーは、大きく分けてふたつに分かれます。まずひとつ目は、購入する前に日常的に使ってみて、リアルな使用感を確かめたい人。
ふたつ目は、腕時計の購入は検討していないが、さまざまな種類の腕時計を使用してみたいので、月単位でレンタルする人です。
ほかにも、サブスクを上手く利用している人のなかには、自身の愛用する腕時計を1本購入して持っているが、ほかのメーカーにも興味が出てきたので、サブスクを利用して、TPOや気分によって使い分ける人もいます」
腕時計を購入する場合、基本的に店舗で質感やフィット感を軽く確かめてから購入する人が大半です。
仕事中などで長時間着用する腕時計が欲しいのであれば、実際に日常のなかで試してから購入したほうが、自身にあっているかどうか判断しやすいかもしれません。
また本来、高級腕時計を購入する場合は、貯金したりローンを組むなどしてお金を工面する必要がありますが、サブスクであればまとまった支払いの必要がなく、すぐに利用することができるのもメリットといえそうです。
一方、サブスクサービスの場合、お目当ての時計が貸出中ですぐに借りられなかったり、そもそもラインナップされていなかったりすることも考えられます。
前出の担当者は、「お客様の要望を取り入れて対策しているが、すぐに借りられないこともある」と話します。
「たとえば、ロレックスのスポーツモデルはかなり人気なので、すぐに借りられないこともあります。ただ、弊社としても『人気の商品はどんどん調達していく』、『お客様からの要望を取り入れて、新たにラインナップを増やす』など対策をとっています」
ロレックスのスポーツモデルは、希少価値が高く、なかなか手に入りづらいことで有名なので、ユーザーの需要がかなり高いそうです。
このように、腕時計のサブスクサービスは、単純に好きな時計をレンタルするだけでなく、購入前の判断材料を増やす目的で利用することもできます。しかし、人気モデルの場合は、すぐに借りられない可能性があることがデメリットといえそうです。
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腕時計を正常に使用し続けるためには、定期的なメンテナンスが必要不可欠ですが、サブスクサービスの場合は、そのような手間も省くことができます。自身の好みや目的に合わせて、利用するのがお得かどうか判断してみると良いでしょう。
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