Sunday, December 20, 2020

英EU協定「年内は承認せず」 合意期限切れで―欧州議会 - 時事通信ニュース

2020年12月21日13時41分

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)と英国による自由貿易協定(FTA)締結交渉は、漁業などの残る溝を埋められないまま20日の協議を終了した。欧州議会が求めていた同日中の合意を果たせなかったことを受け、英EU問題の議会での調整役を務めるマカリスター欧州議員は「欧州議会は今年(中)に合意を承認する立場ではなくなる」とツイッターで明言した。
 合意内容を精査する時間がもうないことが理由だ。マカリスター氏は21日に開く議会の会合で「次のステップを協議する」としている。
 仮に英EUの交渉担当者らが今後、年内に合意できたとしても、FTAを正式に発効できないまま英国が年末にEUから「完全離脱」する可能性が高くなった。
 年明けにFTA未発効の状況が続けば、英EU間に関税や複雑な税関手続きが復活することで大きな混乱が生じる懸念がある。このため欧州委員会やEU加盟国は、合意したFTAの内容を、欧州議会が承認するまで暫定的に適用する措置など次善策の検討を本格化させるとみられる。
 ただ、承認を前提にした暫定適用は、議会軽視との批判は免れず、慎重な対応を求められる。一方、今後も年末までに合意できなければ、年明けの混乱は長期化し経済に深刻な打撃を与えるのは避けられない。

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