調査会社のプラネット(東京都港区)は、「図書館利用に関する意識調査」を実施した。調査によると、図書館で一番本を借りている職業は「専業主婦、主夫」で、84.1%と他と比べて突出して高いことが分かった。一方、図書館で「本を閲覧する」は35.1%と全職業で最も低かった。
逆の結果だったのが「会社役員・経営者」で、「本を借りる」は64.0%と職業別で最も低かった。一方、「本を閲覧する」は54.7%と最高値だった。「会社役員・経営者」は本を借りる・読む両方の目的で図書館を利用しており、「雑誌を閲覧する」「音声・映像メディアを借りる」などの項目も高かった。
図書館を利用する目的を聞いたところ、全体で最も多かったのは「本や雑誌を借りる・返却するため」で73.5%、次いで「図書館所蔵の本を閲覧するため」が41.8%、「図書館所蔵の雑誌を閲覧するため」が22.4%だった。
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どんな種類の本や雑誌を読み・借りしている人が多いのか?
図書館利用者は、どんな種類の本や雑誌を読み、借りているのだろうか。「閲覧」で最も高かったのが、「趣味関連、趣味・実用書」で32.9%、次いで「新刊、ベストセラー本」が26.7%、「旅行関連、趣味・実用書」が24.1%だった。図書館で閲覧するのは、実用書や雑誌といったものが主体のようだ。
一方、「借りる」は1位が「新刊・ベストセラー本」(37.0%)で、2位は「趣味関連、趣味・実用書」(29.7%)と、「閲覧」とは順位が逆になった。そして「閲覧」では8位だった「文学・評論の書籍」が3位にランクイン。小説や文学作品は、「借りてじっくりと読みたい」という意向が強いことが伺えた。
図書館を利用しない人に聞いた理由
図書館の利用状況を見てきたが、「図書館を利用したことがなく、今後も利用しない」とした人も16%程度存在した。なぜ図書館を利用しないのか理由を聞いたところ、1位は「自宅や職場・学校の近くにない」(33.6%)、2位は「読みたい本や雑誌がない」(23.1%)、3位は「新型コロナウイルスの感染が心配」(19.9%)だった。また、「人が触った本や雑誌を読みたくない」も6位にランクイン。立地や蔵書を理由に挙げる人や、新型コロナウイルスの感染や衛生面に不安を感じている人も多いようだ。また、「読みたい本や雑誌は自分で買う」という人は18%だった。
今回の調査はインターネット上で実施した。期間は21年7月15〜20日、有効回答数は4000人。
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