東京で育ち、飲食店で勤務していた関根麻里さん(44)が、愛媛県最南端の愛南町に移り住んで2年半余り。
かつて栄えた真珠養殖の好況期に多くのスナックが開店し、今も人口約1万9千の町には約60軒ある。関根さんはそのうちの1軒、「ジュン」をよく訪れる。
顔見知りの常連が熱唱する吉幾三の「岩木川」が流れてきたころ、関根さんはSNSで公開した写真を見せてくれた。
両側から山が落ち込む湾の向こう、水平線の近くにミカン色の太陽が浮かぶ。水面には、こちらに向かって光の道が伸びる。朝焼けだろうか、夕焼けだろうか。まるで絵画のようだ。
「私の自宅2階の窓から見える朝の景色。東京ではありえない。オーシャンビューですよ」
関根さんが借りる小さな一軒家は、町の中心から車を約30分走らせた半島の高台にある。
東京では事務や営業の仕事をした後、飲食店で働いた。楽しかったが、午前0時ごろに地下鉄で家路につくのは、人間らしい暮らしと思えなかった。
2011年に起きた東日本大震災の直後、宮城県にボランティアに通った。死が近く感じた。「生きることとは何かよく考えるようになった」
初めてのスナック「町の交流の場」
地方の人たちは温かく迎えて…
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