ダイハツの井上雅宏社長、再建へ「トヨタの経営資源借りる」 ４月前半に新経営方針 - 産経ニュース

ダイハツ工業の井上雅宏社長（岩崎叶汰撮影）

ダイハツ工業は１２日、３月１日付で就任した井上雅宏社長がオンラインで記者団の取材に応じ、新たな経営方針について、仕事の量の適正化と風土改革を軸に内容を詰め、４月前半に発表すると明らかにした。

井上氏は、認証不正が起きた原因について、親会社のトヨタ自動車との連携によって新興国への輸出で急成長し、「仕事の量と質が大きく拡大したにもかかわらず経営が対応できなかったことに尽きる」と指摘。ダイハツの再建では業務量の適正化が重要になるとの認識を示し、具体的な対策の方向として人員の増強や配置の見直しに加え、「トヨタグループの得意なところ、強いところは経営資源を借りる」と述べ、これにより組織をあるべき姿に再編するとした。

また、「トヨタグループで、新興国の顧客が必要とする小さな車、将来のモビリティーを提供できるのはダイハツだけだ」と強調し、グループの中での「ダイハツの役割を再定義して笑顔あふれる会社に再生したい」と語った。

一方、井上氏は社長就任後に愛知県の販売店など現場を訪問して、不正によって顧客や取引先、工場が立地する自治体など多くの関係者に迷惑をかけていることを改めて強く認識したとし、工場の全面再開に向けて「全力で努力していく」と述べた。

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