松本真弥
楽天モバイルが、東京23区などの大都市でもKDDIから通信回線を借りることがわかった。両社は10日までに、他社の回線を借りる「ローミング」に関する新たな契約を結んだ。財務状況の悪化を招いている、携帯電話の基地局の投資額を抑えたい考え。
両社が11日にも発表する。楽天が支払う「ローミング料」単価をKDDIが引き下げたことが背景にあるとみられる。これまで楽天は単価の高さから、ローミングの使用エリアを減らしていた。
楽天モバイルは2020年、携帯キャリアサービスを本格的に始め、基地局の整備を進めてきた。整備計画を3年前倒しし、22年10月時点で電波が届く人口カバー率は98%に達した。
一方、急ピッチで整備を進めた結果、グループの財務状況は悪化。22年12月期決算ではモバイル事業の営業赤字は4928億円で、楽天グループ全体の純損益も3728億円と過去最大の赤字となった。
このためローミングの活用エリアを広げることで、投資スピードを落として財務の改善につなげる。東京23区や大阪市、名古屋市がローミングの対象に加わり、通信品質は改善するとしている。(松本真弥)
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