Monday, October 16, 2023

脱SAPは「2027年問題」解決の現実解か、オラクルや国産ベンダー ... - 日経 xTECH Active

正しく向き合う「SAP2027年問題」

翁 羽翔=日経クロステック/日経コンピュータ

出典:日経クロステック、2023年7月31日  
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 「SAP2027年問題」の解決策は「SAP S/4HANA」への移行だけではない。他社のERP(統合基幹業務システム)パッケージに切り替えるリプレースは重要な選択肢の1つだ。

 SAP利用企業の1社、熊谷組は2024年までに「脱SAP」を果たす。建設業向けソフト開発を手掛けるチェプロのERPパッケージ「建設WAO」と、ワークスアプリケーションズの「HUE ACシリーズ」への移行を2020年に決定した。建設WAOは、Webブラウザーで利用するクラウド型システムでありながらクライアント/サーバー型システムと同等の操作性が担保されているのが評価ポイントだ。利用画面の使い勝手は従来と大きく変わらないという。HUE ACは会計部分を補い、機能面などを評価した。建設現場で事務所を借りる賃借不動産に対応した機能が盛り込まれているという。

 熊谷組は1997年に「SAP R/3」を導入。財務会計(FI)、管理会計(CO)、販売管理(SD)、プロジェクト管理(PS)を使用していた。

 脱SAPに動いたきっかけは保守費用や問い合わせ対応への疑問だ。例えば、問い合わせ対応に数カ月掛かり、問題が解決できないケースがあったという。保守費用は約500ユーザーで年間5000万円近く、バージョンアップ費用の見積もりも数億円に上るなど、コストも大きな負担だった。

 そこで同社は基幹システム向けのパッケージをSAP製品から、建設業界向けの建設WAOなどを中心にした国産パッケージへとリプレースすることを決定。2015年、刷新までのつなぎとして既存のSAP製品向けのサポート業務を第三者保守へと切り替えた。現在は2024年の基幹システム刷新に向けて、建設WAOの導入と検証に取り組んでいる。

熊谷組のシステム刷新の経緯と今後

熊谷組のシステム刷新の経緯と今後

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